ナントカと人(β)



建て、建つんだ、城 第二回 松本城 弐


お疲れ様です。
ジョニーでおま。
今回も、持ち前の城トークで、皆様のオメメを汚させていただきますぞ〜。

今回は『松本城』の第二回。続編でおま〜。



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さて、前回ご紹介した松本城の3つの特徴。
今回は少しばかりクローズアップしてお話させていただきます。
若干マニアックなお話ですが、割と気軽に読んでいただければ幸いでございますよ〜。




【1.日本で四つしかない、国宝天守閣】


そうなんです。
日本に城はたくさんあれど、この松本城の天守閣を含めて姫路・犬山・彦根の四つしか、国宝の天守はないんです。


天守閣というのは、いわば本丸っちゅうところで、城っていうのは堀・庭・二の丸、などさまざまな施設の複合体。
皆様が『お城』と建物のことをさしていう、いわゆるキャッスル的な建造物のことを、天守・もしくは天守閣、と呼びます。


だから、お城に行ったはいいがそれっぽい建物がない、ってところも多々あるんですな。
例えば、江戸城。こちら将軍様のお膝元のお城ですが、天守閣は1863年に焼けたまま再建されずに今日に至っております。

松本城の天守閣は諸説ありますが1597年ごろに建てられており、五層六階の天守閣としては日本最古です。
ちなみに五層六階というのは、地上五階の地下一階という意味です。


まあ小難しいことは抜きにしても、関が原より前に建てられた城がいまだにそのまま、残っているってことにまずは純粋に感動ですよ。
毎年、恐ろしいほど冷える松本の盆地にあり、よくまぁ400年以上も建ってきました。
ご苦労様でごんす。





【2.マジンガーもびっくりの漆黒の城。そこから烏城(うじょう)と呼ばれる】


そうなんです。
空にそびえるクロガネの城♪でおなじみ、マジンガーもびっくりの黒なんです。

漆黒の板張りの城ってのは豊臣秀吉の大阪城天守閣が手本である、とされ、いわゆる関が原の“戦前”の城のテンプレートと考えられています。
それに対して“戦後”は防火に優れた白漆喰(しろしっくい)が多くなります。
これはどうやら徳川家が奨励したらしく、まぁ、やっぱり時の将軍にお城も左右されている、というわけですね。

この漆黒の艶やかさを、冬の松本城に降る雪がさらに美しく際立たせるんですよ。
天然の白と漆黒のコントラスト。
まさに日本の美の魂、わびさびの精神ではないでしょうか。





【3.戦闘仕様の造り。鉄砲狭間や武者走、急な階段などが、そのまま残ってる。】


松本城は拠点としての価値が高かったんでしょう。
武田信玄や徳川家康といった名将に支配されては乗っ取られる、といった過去を持っています。
そのためか、防衛上の仕組みは相当に洗練されています。

城の隙間から攻めてきた敵に弓を放つ矢狭間や、鉄砲を撃つ鉄砲狭間。
(写真で、城にポツポツと穴が開いているのがごらんいただけると思います。それらです。)
万が一敵に攻め込まれても、上がりにくいように出来ている急勾配の階段。
戦闘の際に武士が矢玉を持って走り回るように出来ている武者走etc。

とにかく入ってみると分かりますが、まるで観光客のことなんぞ考えていない、
バリアフリーの真逆といった造りになっております。

これもやはり松本という、信州のど真ん中である土地柄のなす哲学なんでしょう。




長々とお話させていただいてきましたが、
この国宝・松本城、是非お近くにいった際には立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
たぶんこういった知識を少しでも知っておかれますと、城の魅力が倍増いたしますぞ。

それになかなかいい街ですよ、松本。
食い物も美味しいですし、情緒もたっぷり。
ワインも日本酒もありますゆえ。ふふふ。



そいではここらで。
お後がよろしいようで。


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